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作るひとの話

風の気持ちいカフェで作る優しいお菓子/里山カフェHAKU・コンディトライHAKU

岩国市美和町の中心地から田んぼを通って少し進むと、小高い場所にカフェが。
ここは里山カフェHAKU。

お庭からは先ほど通ってきた田園風景が見えて、風が気持ちよく通り抜ける。
カフェの下にある広場も気持ちよさそう。
なんとみんなが楽しめるように、とピザ窯も作ったそう!

自然いっぱいのこのカフェを運営しているのが吉岡芳美さん。
いつも穏やかで、ゆったりと笑顔で迎えてくれる。
上品な方なので、会うときは私も使い慣れない上品さを総動員してお話ししている(笑)

吉岡さんが「みんなが集まって楽しめる場所をつくりたい」と選んだこの場所。
決め手はやはり「風が気持ちいい」という理由なのだとか。

店内には無垢の木がふんだんに使われていていい香り。
「床材の木の感触を感じてほしい」とあえてスリッパは用意していない。
1階はカフェ、そして2階には娘さんが予約のある時だけ開けるプライベートサロン。
着物の着付けなども行う吉岡さんは、娘さんとタッグを組んでカフェでのウェディングも行っているそう。

金土日にのみ営業する里山カフェHAKUでは、カレーなどのランチも食べられて、最後には手づくりのスイーツも。
「コンディトライHAKU」として、菓子製造を行っており、なんといっても人気なのが岸根ぐりを使ったお菓子!

そんな吉岡さんの作るお菓子はとてもやさしい味がする。
それもそのはず。
美味しいだけでなく体にいいものをと考えて、素材にこだわり丁寧な下処理をする。
一度岸根ぐりの処理現場にお邪魔した時、その作業に驚いた。
知り合いの農家さんから栗を買い取り、自身で選果し傷がつかないように皮をむいていく。
少しでも傷がついたものは渋皮煮には使用せずペースト材料に回していく。
でも、甘くておいしい栗は虫も大好き。
これが厄介で、虫が小さいと栗に入った穴が目では見えないことが多い。
吉岡さんは、すべての栗の匂いを嗅いで虫がついているかどうかを嗅ぎ分ける。
これが本当にすごい!
私もにおわせてもらったが本当に大差がなくて、職人技だった!

最近では退職した旦那さんもお菓子作りに参加。
笑顔が本当に素敵なんだよなー。
「今では私よりも上手かも」と吉岡さん。
吉岡夫妻はいつもお互いを尊重しあっていて、二人を見ているとほっこりする(笑)。

畑でお話をしていると、奥に声をかける吉岡さん。
すると、奥から返事が、、、

すると顔をのぞかせていたのはカフェのアイドル「コハクちゃん」♡
さみしがり屋で人の声がすると大きな声で呼んでくれるんだって。

ここ数年、取り組んでいることがあるという。
それは、カフェの下にある畑で栗の栽培をすること。
実は岸根ぐり、農家の高齢化などが原因で収量が減ってきている。
安定的に自分たちが作る栗は自分で育てよう!と始めた栗の木栽培。
これが大正解!
自身で育てることで、さらに安全安心な素材を使ってお菓子を作ることができているのだという。

栗作りからこだわりぬいたHAKU看板スイーツ、
岸根ぐりをまるっと一つ使った贅沢なマロンパイ。
これ一つ食べるだけでかなりの満足感!
栗好きにはたまらない♡
このマロンパイは岸根ぐりの中でもLLサイズの大きなもののみを使用するため、人気で夏頃には売り切れて食べられないこともあるそう。

●〇●info●〇●
里山カフェHAKU・コンディトライHAKU

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